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製品開発スピードと本業


※画像はタイルの試作用小型プレス

 今年の2月で会社創業から7期目になりますが創業来、地場産業を中心とした中小零細企業のものづくりに工業デザイナーとして携わってきました。

 そんな中で実感することは、会社勤めだったころは自動車メーカーは規模が大きいため、新製品の開発に携わる部署はもちろん専任で、商品開発だけに専念できるという環境に対し、大多数のものづくりの地場産業の中小零細企業は、本業が多忙な中でその仕事にも追われながら、開発も兼任しなくはならないという過酷な状況であるということです。

 そういう私たちもMinova Ceramic Jewel Knivesでは日々の製品開発・営業・販売開拓・実販売・販促・生産管理等、仕事は本当に盛りだくさん。今思えば、勤めていたころは何と贅沢な環境だったのだろうかと、身にしみて実感します。

 そして、どの会社でもよく起きうることは「本業」が忙しいことによって、新製品の開発や試作が遅れたり、なかなか前に進まないことです。それは非常に悩ましい問題であるとは実体験から理解できます。

 だからと言って「ああそうですか、残念ですが仕方ないですね」と済ませば、チャンスを逃し、製品の完成度を下げることにもつながりかねません。  そのような状況と理由を聞くたびに、小さな町工場のおやじだったころの本田宗一郎さんや井深大さんは、そのようなことをいい訳にしていただろうかと思いますし、そのことを皆さんに思って頂きたいのです。  ジャガーの創業者も、本業とは別に夜な夜な地道に自宅の庭で日々開発に勤しんで、完成させたのが、ジャガーを世に知らしめた名車「マークⅡ」であることは有名な話です。

 情熱とこだわりと夢を持って、逆境を楽しく乗り越えることで、飛躍できる可能性の第一歩が生まれるのではないでしょうか。私たちもそのような思いで日々良い製品開発とデザインに挑んでいます。

 苦しみを乗り越え、がんばろう日本のものづくりの中小零細企業の皆さんです。

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